管理組合の仕事の目的は「マンションの維持・管理」です。

マンションの住民で結成され、住民が安心・安全な暮らしを送れるためにマンション管理し、資産価値を守る役割があります。

区分所有法により、区分所有者はマンションに住んでいる限り、全員が管理組合のメンバーとなります。

【仕事内容】

・マンションの敷地・共有部分の管理

共用部（エレベータや防災機器など）の点検・保守・修繕

共用部の清掃、ゴミ処理など

マンション及び周辺の風紀・秩序の維持

・収支予算、事業計画

修繕積立金の運用など

・長期修繕計画の管理

長期修繕計画の策定や見直し、管理

・総会の運営

年1回以上の開催義務があり、修繕積立金の使い方や管理組合規則、役員の選任・解任などについて話合います。

・その他

広報。連絡業務

宅地建物取引業者から交付を受けた設計図書の管理

【理事会役員の仕事】

管理組合を運営するのが「理事会」です。

役員は、一般的に輪番制、立候補、抽選で決められます。

役員になると、月一度のペースで理事会を開催し、マンションにかかわる問題などを話合います。

マンションの管理規約により異なりますが、一般的に任期は１～２年とされています。

理事長

管理組合の代表者

理事長規約、総会、理事会の決議により理事長の職務として定められた事項

理事会の承認を得て、職員を採用・解雇する

通常総会にて前会計年度における管理組合の業務の執行に関する報告

副理事長

理事長を補佐し、不在時は職務を代行する

会計担当理事

管理費や修繕積立金などの収納、保管、運用、支出等の会計業務を行う

理事

理事会を構成するメンバー

理事会の定めるところに従い管理組合の業務を担当

監事

管理組合の業務執行および財産状況を監査し、その結果を総会で報告する

管理組合にて会計上の不正などの疑いがある時には臨時総会をひらく権限を持っています

区分所有法では管理組合の加入は必須ですが、役員の選出に関するルールは特にありません。

そのため、役員就任を拒否できない訳ではありませんが、役員の選任方法が輪番制の場合は、必ず順番が回ってきます。

輪番制は、全員で役員を担当することが前提なので断る場合は、配慮が必要です。

・仕事を理由に断る

「仕事が忙しい」という理由では、役員を断るのは難しいですが、海外赴任や出張が多く自宅をあけている場合は、理事会業務の対応が難しいため断る理由になります。

しかし仕事の状況が落ち着いたら役員を引き受けることを伝えるなど配慮が必要です。

・健康上の理由で断る

頻繁な通院や付きっきりの介護など、役員業務が困難と判断された場合は断る理由になりますが、周囲の状況などにより難しい場合があります。

役員の選出方法は組合により異なりますが、輪番制の場合、役員を断ることはいままで順当に役員を全うしてきた方たちからは不公平を感じ良い気分はしません。

そのため、もしかしたら評判が悪くなり、後々面倒な役回りを任命されるかもしれません。

後悔をしないためにも、「いつなら引き受けられるのか」「代わりの人を探す」など慎重に判断しましょう。

マンション管理会社とは

マンション管理会社は、管理組合から業務を委託され管理業務を行う専門業者です。

事務管理や清掃などさまざまな業務を代行します。

マンションの管理業務は専門知識や経験が必要なため、管理組合で全てを担うのは大変ですので、管理会社を利用しています。

マンション管理組合との違い

さまざまな業務代行をしてくれる管理会社ですが、マンションの管理方針を決めるのは管理組合です。

マンションの管理は、住人が安全・安心に暮らせるように建物の状態を保ち、資産価値を維持するために行うものであり、業務の幅が広く専門性の高いものも含まれます。

そのため、多くのマンションが管理会社に一部業務を委託しているのです。

マンションの持ち主で組織された管理組合がマンションの方針を決定し、それに基づいて実務を行うのが管理会社となります。

いかがでしょうか。

マンションの管理は資産価値に影響します。

資産価値を将来にわたり維持するためには、管理組合の活性化が必要です。

安心・安全な暮らしを維持するためにも、他人事と思わず自分も管理組合の一員だということを忘れずに。