戸建ての住宅や部屋数の多いマンションは、老後はお手入の手間が負担になる、という声をよく耳にします。
今回は、シニア世代の方、また老後をご夫婦でのんびり快適に過ごしたい方におすすめの「コンパクトマンション」についてご紹介します。
ご自身が働き盛り、そして子育ての時期には、「通勤」「子供の育児や通学の環境」
などを優先に物件を選ぶ方が多く、歳を重ねてからの生活まで考える方は多くありません。
そうなると、ファミリータイプの部屋数の多いマンションや戸建ての住宅は、お子さんが成長し独立した後は、部屋を持て余してしてしまうことが多いのが実情です。
また、広さに比例して、物件のお手入れや維持・管理の大変さも問題となってきます。
厚生労働省の発表によると、男性平均寿命:81.64 年、女性の平均寿命:87.74 年と、年々平均寿命は延びている傾向に。
(厚生労働省 令和2年:簡易生命表より)
“人生100年時代”とも言われ、60代から先も、20年、30年、の生活が待っています。
そんな中、現役時代に比べて自宅で過ごす時間が各段に増える老後の生活を考えて、50~60代で、1K~2LDK、かつ、広さが50㎡程度の広さのコンパクトなマンションに住み替えを考える方が増えています。
次の目次では、実際にシニア世代の老後の住まいとしておすすめする「コンパクトマンション」への住み替えについて、メリット・デメリット等を詳しくお伝えしてまいります。
まず、コンパクトマンションがシニア世代におすすめの理由について、いくつかご紹介いたします。
その1 価格
コンパクトマンションなら、ファミリータイプの物件に比べると面積が小さく、その分物件価格が抑えて設定されています。
また、一般的に、年齢が上がるにつれて住宅ローンで審査が降りる額が低くなりますので、コンパクトマンションの金額なら審査が降りる可能性が高まります。
その2 立地
コンパクトマンション物件の価格は、都心エリアの中でも低めになるため、ファミリータイプのマンションでは予算オーバーだとしても、コンパクトマンションなら都心に住める可能が高まります。
そして、自ら車を運転しなくても、公共交通機関で移動ができるので安心。
年を重ねると、坂道や階段、そして長距離を歩く事はしんどくなりますよね。
そのような時に、買い物、通院、等の移動に不便を感じることの少ない都心のコンパクトマンションは安心です。
その3 暮らしやすさ
戸建て住宅は、庭・外壁・屋根・内装、全てのメンテナンスをご自身の管理下で行わなければなりません。
それら全てを満足に行うことは、シニア世代にとって大きな負担になると考えられます。
また、ファミリータイプのマンションも、専有部分の面積が広いため、掃除やメンテナンスはそれなりに大変です。
その点、コンパクトマンションは広さも丁度よく、屋根や外壁といった外装部分に関してはマンションの共用部となるためご自身での管理は必要ないため、負担が少なく暮らしやすい物件と言えます。
コンパクトマンションのメリット・デメリット まとめ
【メリット】
・共用部もバリアフリーのマンションが多く、老後も暮らしやすい。
・好アクセスの立地に立てられている物件は車を運転せずとも日常生活が送れます。
・戸建てに比べセキュリティ面が強い。
・庭や建物外観に関して自分で維持する必要がない。
・利便性が高く、資産価値が下がりにくいため将来的に売却
【デメリット】
・住み慣れた土地を離れることは、ご近所付き合いなどの人間関係を1から築くことになり、最初は不安を感じることもあるかもしれません。
・築古物件は、管理費・修繕積立金が高い傾向にあるので、入居中に支払う必要のある、管理費や修繕費の金額も加味して物件を選ぶことが大切です。
老後を快適に過ごすためのシニア向けコンパクトマンションは、まずバリアフリーであることや、手すりを取り付ける事などを前提として、その他にはこんなリノベーションがおすすめです。
■ 断熱
天井や壁の内部には断熱材を組み込み、窓は二重サッシにすることで断熱性を高めることで、夏・冬ともに極端な温度変化をある程度和らげることができます。
■床暖房
床から伝わる電動熱が、床だけではなく部屋全体を均一に温めます。
シーズンオフ時の掃除の必要もなく、ストーブの燃焼部のような熱源が表にでていないため、火傷や火事の心配もありません。
また、床置きの暖房器具は置く場所の面積が取られ、また、つまずいて転倒しケガをする恐れもあります。
■ヒートショック対策
急激な温度変化により血圧が一気に上下し、心筋梗塞などの疾患が起こることを「ヒートショック」といいます。
冬場の入浴時に、リビング等の暖かい室内(血圧=安定)から寒い脱衣所や浴室(血圧=上昇)に移動し、温かいお湯に浸かる(血圧=急降下)ことで起こることが非常に多いため、脱衣所にもエアコン等の暖房器具を設置し、浴室にも浴室暖房機を設置する等、できるだけ家の中の温度差をなくせると安心です。
■間取り
廊下を中心に各部屋に出入りする造りにせず、昔の家のように部屋と部屋を引き戸等で仕切るなど、各部屋の移動がしやすいレイアウトがおすすめです。
車椅子でも生活がしやすく、また、掃除もしやすりといったメリットもあります。
いかがでしたでしょうか。
老後の生活を考えて住み替えする際は、「ダウンサイジング」+「老後も快適な生活が送れる仕様の家」を選ぶことが、色々なリスクを軽減し、安心して過ごせるシニアライフにつながります。
まだまだ余暇も楽しみながら、家も選ぶ元気がある50代・60代のうちに、これからの住まい探しを少しずつはじめてみませんか?
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