近年、築古マンションのリノベーションが人気です。
しかし、築40年のマンションは耐震性やマンションの寿命などいつまで住めるのか不安になる方も多いと思います。
築古マンションは購入しても大丈夫なのでしょうか?
今回は、後悔しない築古マンションの選び方を紹介いたします。
【築古とは】
まず、「新築」とは未入居かつ建築後1年未満の物件です。
それ以外は、築2年でも築40年でも中古物件になります。
「築古」にはっきりとした定義はありませんが、一般的に「築浅」は築10年以内、「築古」は築20年くらい経過した物件です。
また築古マンションは、新耐震基準と旧耐震基準に分類されます。
耐震基準とは、地震に対する建物の耐久構造の基準です。
・旧耐震基準
震度5強程度の地震では、ほとんど建築物が損傷しない
・新耐震基準(1981年6月1日以降に建築確認を受けた建物)
震度6以上の地震に耐えられること
【マンションに寿命はあるの?】
鉄筋コンクリート造マンションの法定耐用年数は47年ですが、47年以上経過したから寿命を迎えるわけではありません。
(法定耐用年数とは税法上でマンションの価値がゼロになるまでの年数)
実際には鉄筋コンクリート造マンションは、適切なメンテナンスや管理をしていれば築100年以上でも十分に利用できます。
メリット
・価格が安い
新築のマンションに比べると半分以下で購入できる物件もあるので、費用を抑えたい方にはおすすめです。
また、割安で購入できた分リノベーションなどに費用をかけることができます。
・好立地物件が多い
近年はマンションが多く建てられているので好立地な場所に土地が少ないので、好立地な場所に新築マンションを建設することが難しくなっています。
築40年のマンションは1980年代に建設されているため、その当時は戸建ての人気が高く現在のようにまだマンションが多くなかったため、駅近など比較的好立地の物件が多い傾向があります。
・管理状況がわかる
新築マンションでは、今後どのように管理していくのかわかりませんが築40年のマンションでは管理状況がわかります。
長期修繕計画やマンションの共用部などの管理がしっかり機能しているかどうか判断ができます。
デメリット
・耐震強度が不安
耐震強度はリノベーションではどうにもなりません。
1981年の「新耐震基準」以前のマンションは、耐震補強工事をしているのか必ず確認しましょう。
・修繕積立金が高い
築年数が経てばマンションは劣化するので修繕範囲が多くなります。
そのため築古マンションになればなるほど修繕積立金が高くなる可能性があります。
修繕積立金の積立状況により費用が足りない場合は追加徴収される場合もあるので、注意しましょう。
・住宅ローンが難しい場合も
築40年のマンションは住宅ローンの審査が通りにくい場合もあります。
住宅ローンの審査は返済能力だけではなく、担保となるマンションの評価も影響するからです。特に旧耐震基準の場合、ローンが難しくなることもあるので自己資金を用意する必要があります。
・建物の構造
地震の多い日本ではマンションの寿命に耐震性は大きく関わってきます。
耐震性が、旧耐震基準か新耐震基準なのか確認しましょう。
耐震性は、築年数だけで判断されるものではありません。
旧耐震基準時代の建物でも、マンションが耐震診断をして新耐震基準の証明がされていれば新耐震基準のマンションということになります。
・共用部のチェック
エントランスやエレベーターなど共用部がきれいに掃除されているか確認しましょう。
きちんと定期的に清掃業者のメンテナンスがされているかどうかでマンションの老朽化に影響します。
また外観や配管や給水設備などもしっかりメンテナンスがされているか確認しましょう。
・長期修繕計画
マンションには長期修繕計画書があり適切に修繕がされていますが、長期修繕計画がないマンションの場合は注意が必要です。
マンション劣化を防止するためには適切な周期で大規模修繕工事が行われます。
長期修繕計画の内容、積立金額、積立金や管理費の徴収状況など必ず確認しましょう。
大規模修繕を行う時に費用が足りず、負担金を支払う必要があります。
・空室状況
マンションの価値を判断する条件として、空室率は重要です。
空室率が高い場合、修繕積立金や管理費などが不足しメンテナンスが悪くなります。
・立地環境
日当たりが悪い場合はカビなどが発生することがあり、また海が近いと塩によるサビなど劣化の原因になるので立地環境は建物の寿命にも影響します。
いかがでしょうか。
築古マンションの購入は、メリット・デメリットを理解した上で現在のマンションの状況を確認しましょう。
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